高血圧と動脈硬化

高血圧専門医と循環器専門医です。 高血圧と動脈硬化についてわかりやすく解説します

高血圧の食事について⑤ 野菜と血圧について

 

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「野菜は体にいい」

と聞きますが,

どのように体にいいのでしょうか?

 

今回は、

「食物繊維」などとは別に

血圧に関連する

「カリウム」

という物質の観点から見てみます。

 

野菜や果物には,

カリウムという物質がたくさん入っています。

 

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この、カリウムは、

「血圧を下げてくれる」

または

「血圧を上げないでくれる」

効果があります。

 

カリウムは,

細胞の中にたくさん入っており,

体が正常に働くために必要な成分です。

 

一方,塩分はナトリウムであり,

ナトリウムも体が正常に働くのに必要な成分です。

ナトリウムは細胞の外にたくさんあり,

血液の中にたくさん入っています。

 

細胞の中と細胞の外である血液では,

浸透圧という力で

水の引っ張り合いをしています。

 

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ナトリウムは血管の中に水を引き込みます。

http://www.高血圧と動脈硬化.net/entry/2016/12/03/高血圧の食事について①_なぜ高血圧では減塩を参照ください。)

 

カリウムが体の中に入ると,

細胞の中に入り込み,

細胞の中の浸透圧を上げるため,

ナトリウムが血圧を上げるのを防いでくれます。

 

つまり,

カリウムが入ると,

ナトリウムで血圧が上がるのを防いでくれます。

 

厚生労働省の

日本人の食事摂取基準

では,

1日に摂取するカリウムの目標値を

男性 3000mg,

女性 2600mg

以上に設定されています。

 

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それぞれの食品のカリウム量は

他のサイトをご参照ください。

 

【カリウムを摂ってはいけない人】

ただし,

カリウムを摂ってはいけない人もいます。

それは,

「腎臓が悪い人」

です。

 

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腎臓という臓器は、

「体の中で不要になった物質を尿として体の外に捨てる」

臓器です。

 

腎臓は、

その中の一つとして、

血液の中の余分なカリウムを外に捨てる

役割をしています。

 

腎臓が悪い人は、

カリウムを外に出すことができません。

 

血液の中のカリウムは多くなりすぎると

心臓が止まってしまいます。

 

カリウムは水やお湯にさらすと,

水に溶け出ていくので

腎臓が悪い人は

野菜を生では食べずに

茹でるなどして食べましょう。

 

腎臓が正常に機能している人は、

腎臓がカリウムを外に捨ててくれるので

カリウムを摂取しても問題ありません。

 

腎臓が悪くない人は、

野菜を積極的に摂るようにしましょう。

 

 

これまでの高血圧の食事についてのリンク。

①なぜ高血圧では減塩が必要なのか

http://www.高血圧と動脈硬化.net/entry/2016/12/03/高血圧の食事について①_なぜ高血圧では減塩

②我々はどれくらい塩分を摂取しているのか?

http://www.高血圧と動脈硬化.net/entry/2016/12/21/高血圧の食事について②_我々はどれくらい塩

③栄養成分表で塩分を知りましょう。

http://www.高血圧と動脈硬化.net/entry/2017/01/08/高血圧の食事について③_栄養成分表示で塩分

④ラーメンには気をつけましょう。

http://www.高血圧と動脈硬化.net/entry/2017/01/15/高血圧の食事について④_注意点①ラーメンに