高血圧と動脈硬化

高血圧専門医と循環器専門医です。 高血圧と動脈硬化についてわかりやすく解説します

血圧の測り方 ⑤いつもより血圧が高い時に

 

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「夕方に血圧を測ったら170/100mmHgあって,

何回測ってもどんどん血圧が上がってます。

今測ったら上の血圧が200mmHgあるんですけど,

これから救急車を呼んで病院に行ってもいいですか?」

 

夜間に病院で仕事をしていると,

たまにこのような電話を受けることがあります。

 

普段の血圧は120mmHg前後でも,

このような時には

収縮期血圧が200mmHg

を超えることがあります。

 

何かきっかけになった出来事はあると思いますが,

このような状況で血圧を上げている原因はたいてい

不安によるストレスです。

  

血圧は様々な環境によって常に変化しています。

ベルトコンベアーの上で走りながら心電図を撮る

「運動負荷心電図検査」

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という検査があります。

このような検査をすると,

正常な若い人で普段の収縮期血圧が120mmHg以下の人も

運動時には収縮期血圧が200mmHgになることもあります。

 

 

症状を聞くと

頭痛がある,

息が重い感じがする,

苦しい気がする

などの症状を自覚します。

 

「病は気から」

と言います。

 

普段の状況でも,

何か激しいストレスや

重い悩みを抱えた時には

頭痛がしたり,

息が重い感じを自覚したりすることがあります。

 

また,

例えば頭痛がある時に血圧を測ると,

交感神経が活発になっているため,

血圧は上がる傾向になります。

 

確かに

「高血圧緊急症」

という,

血圧が高くて緊急に下げるために入院しなければいけない状態

はありますが,

たいていは

心不全や脳出血や腎障害や大動脈解離など,

臓器に異常をきたしている状態です。

 

一方,

このようにパニックで血圧が上がることを

「一過性血圧上昇」

と言います。

 

そのようなパニックの状況に対し,

効果的なお薬は病院に受診してもありません。

 

 

薬でムリヤリ急激に血圧を下げると

精神的に必要があって,体が血圧を上げている

状態なので,

臓器に血が足りなくなる

「虚血」

という状態になる可能性もあります。

 

 

心配で血圧が高い時に何回も何回も血圧を測っても,

高くなるだけで下がることはありません。

 

気にせず一晩経つと,

数日のうちに正常の血圧に戻ります。

 

高血圧は長い目で見ると動脈硬化をきたしますが,

毎秒や毎分などの単位で

進むものではなく,

一回の値で一喜一憂する必要はありません。

 

 

高いのが続くようであれば,

正直に記入し,

日中に受診してみるか,

かかりつけのお医者さんに相談しましょう。