高血圧と動脈硬化

高血圧専門医と循環器専門医です。 高血圧と動脈硬化についてわかりやすく解説します

血圧が高いとどうなるのか?②   高血圧,動脈硬化を放っておくと…。

 動脈硬化が進むと

動脈硬化が進むと,どうなるのでしょうか?

血管が吸収するはずの衝撃が吸収されないまま,

全身の臓器に衝撃がダイレクトに伝わっていきます。

これにより,様々な臓器が障害を起こします。

 

特に,血圧によって一番影響を受けやすい臓器はです。

 

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脳出血と脳梗塞を合わせて脳卒中と呼びます。

脳卒中は,一度起こすと,

意識障害や

ろれつ障害や

麻痺など

の障害が起きます。

命の危険に瀕す病気ですが,命の危険を免れたとしても,

重い後遺症を背負いながら生きていくことになる可能性が高いです。

 

次に,

心筋梗塞や心不全などの心臓病

を起こす可能性も上がります。

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心筋梗塞は,命に関わる不整脈を合併し,

病院に到着する前に心停止となる可能性が15%前後もある

非常に危険な病気です。

適切な治療を行ったとしても,

心不全や不整脈などの重い合併症を起こしたり,

突然死の原因となることがあります。

 

また,心不全は肺が水びだしになり,呼吸が苦しくなります。

心不全は繰り返す度に寿命が縮んでいきます。

 

 

また,腎臓にもダメージが及び,

血液透析になる可能性が高くなります。

収縮期血圧が10mmHg上昇すると,

腎臓病で透析になる可能性が30%増加します。

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さらに,

血管が硬くなり,もろくなると

大動脈瘤や大動脈解離といった血管の病気を引き起こすことがあります。

大動脈瘤は大動脈という中心となる血管が,

大きく膨らんでしまいます。

 

大きくなった壁はもろくなり,

破裂してしまうと大出血を起こして突然死します。

 

大動脈解離というのは,簡単に言うと血管が裂けてしまう病気です。

病院に到着する前の死亡は60%以上に及ぶ重症度の高い病気です。

 

その他にも,認知症や閉塞性動脈硬化症など,様々な疾患を引き起こします。

 

それぞれの病気について詳しくはいずれ説明できればと思います。

 

 

動脈硬化と赤信号 

高血圧のまま放っておいても,100歳まで生きられる人はいます。

また,高血圧でなくても,糖尿病や脂質異常がなくても,

心臓病や脳卒中になる人もいます。

 

 

もしもあなたが目隠しをして赤信号を渡るとします。

目隠しをした赤信号でも車と接触せずに横断歩道を渡ることが

できることもありますが,

信号を通過する車の台数が多いほど,

通過する車のスピードが速いほど,

交通事故に遭遇する可能性は高くなります。

 

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動脈硬化はこれと同じだと思います。

血圧が高くなるほど,

脂質や血糖が高いほど,

それぞれの病気に遭遇する可能性は高くなります。

 

いつまでも健康に生活できるように,

血圧を低く抑えるように気をつけましょう。